予防接種とは

予防接種のイメージ画像

重症化するリスクの高い感染症に罹りにくくするため、あらかじめ行われる対応策のことを予防接種と言います。
この対応策(予防接種)の大半はワクチン接種です。ワクチンとは、感染症の原因とされる病原体(ウイルス、細菌 等)の病原性を極限まで弱めた、あるいは無力化したものを元に作られる液体のことです。
これを体内に接種することで、これまで罹患したことがない感染症についても免疫がつくようになります。
それによって、特定の感染症に対して発症しにくくなる、あるいは発症しても重症化するリスクが低減するようになります。

ワクチン接種によって個人の身を守ることはもちろんですが、多くの人が接種することができれば集団免疫を獲得し、ワクチンを接種できない方への市中感染のリスクも低減するという効果も期待できます。
このように社会を守るという面においても予防接種は重要な役割を果たしています。

当院で行う予防接種は次の通りです

新型コロナワクチン

新型コロナワクチンの接種に関しては、現時点(22年11月現在)では、名古屋市が発行する接種券をお持ちでない方は接種することができません。詳細につきましては、名古屋市の公式ウェブサイトをご参照ください。

名古屋市の「新型コロナウイルスワクチンポータルサイト」

風しん・麻しん(二種混合)ワクチン

MRワクチンとも呼ばれ、風しんワクチンと麻しんワクチンが混合されています。その名の通り、風しんと麻しんを予防する効果があるとされています。
同ワクチンは小児の定期予防接種で、計2回の接種が必要とされています。
推奨期間は、1回目が1歳の誕生日を迎えた日から2歳の誕生日を迎える前の前日、2回目は5歳以上7歳未満の間としています。

インフルエンザワクチン

毎年冬~春にかけて流行する呼吸器感染症で、流行りの型も毎年異なります。
子どもや高齢者、基礎疾患をお持ちの方が感染すると肺炎や脳炎などを併発し、重篤化することもあります。
各自治体では、毎年10月頃から接種が開始されます。
同ワクチンは、持続有効期間が約5ヵ月で、接種から効力を発揮するまで約2週間かかります。そのため、同ワクチンをできるだけ有効にさせるには、遅くとも流行のピーク1月を迎える前の12月中旬頃までには終えるようにしてください。

肺炎球菌ワクチン

肺に炎症が起きている状態を肺炎と言いますが、その原因は病原体(細菌 等)のほか、アレルギーや薬剤で発症することもあります。
いくつかある中で最も多いのが肺炎球菌と呼ばれる細菌に感染して発症する肺炎です。
また肺炎は日本人の死因第5位とされていますが、死亡された方の9割以上が65歳以上の高齢者です。このことから高齢者の肺炎球菌ワクチン接種は定期予防接種(一人一回のみ)とされ、名古屋市でも費用の一部を助成しています。

なお定期予防接種対象外の方が受けられる場合は全額自己負担となります。また同ワクチンの再接種を希望される方で、前回の接種から5年未満で受けてしまうと注射部位に強い痛みが現れるようになります。

名古屋市の「高齢者肺炎球菌」